物事に対して、
真摯に向き合って生きている姿。
エレガンスとは、「優雅、品性」という意味で
すよね。それはつまり、裏表なく、物事に対
して丁寧でいる姿勢のことだと思います。「本
音と建前」という言葉がありますが、やはり
心は透けて見えてしまうものですから、普段
の生活の中でも、正直で、丁寧で、真摯であ
るように心がけて生きることが、自然とエレ
ガンスにつながるのではないでしょうか。私
が素敵だなって思える人って、きっと自分の
仕事や生き方と真摯に向き合って、必ず全て
自分で責任を取っている人だと思うんです。
私も、いつ誰が見ても「この人は嘘がないね」
と思ってもらえるように生きていたいですね。
いておくことが必要だと感じています。
自分を飾るためのものではなく、
他者へ向けられる敬意。
エレガンスとは、内面からあふれ出る美しさ、つまり気品というこ
とですよね。まとう空気やオーラのように醸し出されるものと言い
ますか、例えるなら、その人の「核」となる部分や根底にあるものが、
花が咲くように匂い立つことだと思います。もちろん、意図するこ
となくこぼれてしまうのが美しいのだろうけど、あえて意識するこ
とで生まれるエレガンスもあるのかもしれません。そういう意味で、
意識から生まれるエレガンスには知性の薫りを感じます。ただ「知性」
と言っても知識の話ではなく、それは気配を感じ取る心の力のこと
だと思うんです。もっと大きく言ってしまえば「思いやり」なので
はないでしょうか。何かを思いやる心を持つことが、自然と穏やか
な表情や身のこなしをつくり、優美な立ち振る舞いを印象づけるの
だと思います。人に対して、自然に対して、自分を取り巻く状況や
環境に対して、相手や物事を思いやる、という知性。自分を美しく
飾るためのものではなく、そういった他者へ向けられる敬意や慎み、
慈愛を持った生き方がエレガンスと呼ばれるのかもしれません。
自分の立場に感謝しているからこそ
生まれる強さ。
正直、この機会をいただくまではエレガンスについて考えたことは
ありませんでした。それに、どちらかと言えば大人のための言葉だ
というイメージを持っていました。しかし、今回初めて向き合って
みた時に思い浮かんだのは、優雅な落ち着き、静かな自信、信念といっ
た言葉です。それはつまり、たしかな芯があるけれどけっして我を
張るという意味ではなく、自分の立場に感謝をしているからこそ生
まれる強さ、というポジティブな態度のことだと思います。ゆった
りとした風のような雰囲気というか、なかなか言葉では説明しにく
いのですが、確実にそこに漂うものが感じられる言葉なのかなと思
います。また、直接エレガンスにつながるかはわかりませんが、自
分自身も「静かな闘志」や「芯のある強さ」というものに惹かれるので、
落ち着いた振る舞いのできる人間を目指しています。そのためには、
好きなものに反応するだけではなく、人や物事、自分がいる場所や
置かれた状況の空気の機微を感じ取るということも大切だと思うの
で、日頃から幅広く感性を磨いておくことが必要だと感じています。
物事に対して、
真摯に向き合って生きている姿。
エレガンスとは「優雅、品性」という意味ですよね。それはつまり、
裏表なく、物事に対して丁寧でいる姿勢のことだと思います。「本音
と建前」という言葉がありますが、やはり心は透けて見えてしまう
ものですから。特に私は俳優なので自分の身体を通して役を演じる
のですが、口では言っていても心が違う気持ちだとその言葉通りに
見えない。心も身体も思っていることが一つじゃないとお芝居にも
説得力が出ないんです。普段の生活も同じで、正直で、丁寧で、真
摯でいることを心がけて生きることが、自然とエレガンスにつなが
るのではないでしょうか。例えば、街を歩いている時に「この人素
敵だな」って思うことがあるじゃないですか。でも、それはいいも
のを身に付けているからとかそういうことじゃないでしょ?汗だく
になって働いているんだけれど、なんかかっこいいなって思える人っ
て、きっと自分の仕事や生き方と真摯に向き合って、必ず全て自分
で責任を取っている人だと思うんです。私も、いつ誰が見ても「こ
の人は嘘がないね」と思ってもらえるように生きていたいですね。
循環する自然のように、
変化を恐れず、伸びやかに。
どんなに華やかに見える人でも、日々積み重ねていかなければならな
いことは等しくあって、決して楽に生きているわけではないと思
うんです。それぞれ大変な毎日を過ごしている中で、自分のやるべ
き事をコツコツ毎日新しい気持ちで積み重ねている人が、きっと周
りの目にはエレガントな姿として映るんだと思います。誰だって時
には格好つけたりすることもあると思うけど、自分を大きく見せたり、
偽ったり、強がったりせずに、つらい時はそれを周りに打ち明けて
頼ればいいと思うし、逆にそういう人がいたら自分が声をかけてあ
げたり。そうやって自分に素直でいることが、結果としてその人ら
しいエレガンスにつながるのではないでしょうか。空に浮かぶ雲も
どんどん形が変わっていって、消えたと思ったらまたそこから新し
い雲が生まれて、植物も古くなった葉っぱは落ちるけど、それが土
に還って新しい芽が出て、常に循環している自然のように、人もそ
うやって循環しているというか、古いものにしがみつかず、変わる
ことを恐れずに生きている人は伸びやかで素敵だなって思いますね。